運命を理解する切り口08・ノード軸の数学的な特異性(前半)

      2018/07/18

以前記事にしたノード軸(ラーフとケートゥ)について、数学的に面白いアイデアを思い付いたので記事にしたい。

頭が少しだけ痛くなるかもしれないが、この下に書いてあることは、目には見えないが確かに存在する影の惑星(shadow planet)のイメージを理解するのに少しだけ役に立つかもしれない。

また、以下の考察は今から200年~300年ほど前に西洋占星術師が既に気付いていたことの焼き直しかもしれない。(インド占星術師ではない。以下の数学用語について成り立ちの歴史を調べれば分かる)

次の中学~高校の数学の用語の知識をある程度前提にしているので、思い出してから or 習っていなければ事前に少し調べておくと理解がスムーズになると思われる。

<中学校の数学>
一次関数(y = ax + b)

二次関数(y = ax^2 + bx + c, ただし a ≠ 0)

・π(パイ、円周率

<数学II>
微分

積分

指数関数(y = a^x, ただし a > 0 かつ a ≠ 1)

周期関数

度数法ラジアン(360° → 2π)

・sin(x) (サインエックス、正弦関数

・cos(x) (コサインエックス、余弦関数

<数学B>
i(アイ、虚数、imaginary number、i^2 = -1)

複素数(a + bi

複素平面(ガウス平面)

<数学III>
極限(limit、リミット)

e (イー、ネイピア数

・底が e指数関数(y = e^x)

3行でまとめ

・虚数(i)がもつ意味とイメージを占術に応用する
・ノード軸(ラーフ・ケートゥ)と三角関数
・伝説の竜は特定の分割図で消滅する?



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みんな虚数の存在を忘れていないか?

占星術を学び始めてしばらく経ったある日、ふと気づいた。

「いろいろな技法があるけれど、なんで実数だけしか出てこないんだ?」

上にも書いた通り、虚数iは2乗すると -1 になる数で、英語だと imaginary number 、”想像上の数字”の名の通り、目に見えるもので具体的に表現するのは難しい。

しかし、確かにこの世に存在している数字だ。

あなたはこのブログをパソコンやスマートフォン、タブレットといった情報端末で見ているはずだが、これらはすべて虚数iの存在を前提にした技術の上に成り立っている。

目には見えないが存在するという意味では、ノード軸(ラーフ・ケートゥ)も似たような存在と言える。

ここで自分は、ひょっとしてノード軸(ラーフ・ケートゥ)の影響や効果を考えるのに、虚数的な解釈を取り入れる必要があるのではないかと考えた。

複素数のように、実部(a)と虚部(bi)をもつ複素平面上の数(a + bi)として考えるのだ。

仮に、目に見える惑星は実部がほとんどで虚部が非常に小さい(a >> b)とし、

逆に目に見えないノード軸は虚部がほとんどで実部がほとんどない(b >> a)としよう。

こう考えると、ラーフ・ケートゥの解釈や、コンジャンクト時の不思議なふるまいが少しは説明しやすくなるかもしれない。

近視眼的に実数の軸だけで惑星の解釈を考えていると、これらラーフ・ケートゥの影響の及ぼし方は不思議でたまらないはずだ。

コンジャンクトを数学的に表現すると足し算になるのか掛け算になるのかは分からない。

しかし、どちらの場合にしても実数だけの場合と比較すれば話は全く単純ではなくなる。

1 + 1 = 2

1 * 1 = 1

だが、

1 + i = √2(cos45° + isin45°)

1 * i = i

なのだ。

ここで、計算の難しさ、求められる知識のレベルが飛躍的に上がっているのに着目してほしい。

1 + 1 = 2 は小学校の1年で、 1 * 1 = 1 は九九を覚える小学校2年で、どちらも低学年の算数で覚えることだ。

ところが後半の虚数を含む計算は高校2年生で習う。日本の標準的な学習体系だと、後半の式に辿り着いて理解するのに9〜10年間の算数と数学の勉強を要する。

ノード軸(ラーフ・ケートゥ)を虚数とイメージした場合、一体この計算結果は何を意味しているのか?

あなた自身の想像力で考えてみてほしい。

ラーフ・ケートゥ軸の数学的な特異性

別の切り口で攻めてみよう。

ラーフ・ケートゥと他の実体を持つ惑星の決定的な違いとして、お互いの位置関係がある。

影の惑星(shadow planet)は、目に見えないという意味でも使われるが、お互いがお互いの影を映しあう存在という意味でも使われると自分は認識している。

ご存知の通り、これを度数でいえば、ラーフの必ず180°対面にケートゥが在住し、ケートゥの180°対面にラーフは必ず在住する。

度数法で言う180°とは、ラジアンでいうとπである。

後半の記事で詳しく説明するが、このπという数は数学的に非常に大きな意味を持つ数字である。

さてここで、思い切ってラーフとケートゥを以下のような簡単な三角関数で表現してみよう。

ここで、ラーフを1回微分してみよう。

sin(x) を微分すると cos(x) になる。

ここでラーフをもう1回微分すると・・・

cos(x) を微分すると -sin(x) になる。これはケートゥの関数と同じだ。

ラーフを2回微分するとケートゥになってしまった。

これは一体どういうことなのだろうか??

さて、ここからさらに1回微分して都合3回目となる式は以下のようになる。

-sin(x) を微分すると -cos(x) になる。

ラーフを3回微分したものとケートゥを1回微分したものは等しい、となる。

さらにもう1回微分してみよう。これで4回目だ。

ラーフを4回微分するとラーフ自身に戻ってしまった(!)。

そしてこれはケートゥを2回微分したものと同じ関数でもある。

もちろん実際に関数のようなものがあったとした場合、もっと複雑な関数である可能性が高い。

しかしながら、以下のことはわりとそうなっていると言えるのではないか?

・ラーフとケートゥの関数は同じ
・ラーフの関数の位相を180°(π[rad])ずらしたものがケートゥ
・ケートゥの関数の位相を180°(π[rad])ずらしたものがラーフ

位相の180°(π[rad])は、上でも書いた通り天文学的な配置からきている。

インド占星術の伝説によれば、ラーフとケートゥはもともとは1体の竜の怪物だった。

そのことを考えれば、頭と尻尾が離れ離れになってもラーフとケートゥの関数そのものは同一というのはもっともと言えるかもしれない。

ラーフ(仮にsin(x))が飽くなき欲望で値を増やし続ける(0 → 1)と同じタイミング、同じ値で、ケートゥ(仮に-sin(x))は飽くなき放棄で値を減らし続ける(0 → -1)。

実際は在住やアスペクト、コンジャンクションでこれらの値の増え方や減り方が変化する可能性が高いが、もしこれらの影響を考慮しなくて良いと仮定した場合、無意識にラーフの影響力(+の方向)とケートゥの影響力(-の方向)を同じくらいの力で見積もっていないだろうか。

それは、ラーフとケートゥが本質的には同一の存在(関数)であり、それが+方向に向かっているか-方向に向かっているかだけの違いとも言えるかもしれない。

伝説の竜は消滅する?

ラーフとケートゥが同一の三角関数で位相が180°(π[rad])ずれているだけだと仮定すると、以下の計算が非常に興味深いことになる。

困った(?)ことに、お互いがお互いを打ち消しあいゼロになってしまう。

以前、特定の分割図でラーフとケートゥがコンジャンクトすることを記事にした。

もし、コンジャンクトの技法が「足し算」のような解釈だったとすると、

ラーフとケートゥが同室でコンジャンクトしてしまうとキャンセルして項が消えてしまい、その効力を正常に判定できなくなる

伝説の竜が復活するのではなく、消滅してしまうのだ。

分割図におけるラーフとケートゥの扱いは議論の対象だが、このような理由で同居させてはいけない、という説明もできそうだ。

後半へ続く後書き

ノード軸を複素数と三角関数と微分で説明してみました。

後半は、指数関数を使った説明を試み、さらに目に見える惑星も虚部はなくて実部だけ考えればいいというわけではないことを説明したいと思います。

もしあなたが各惑星の影響にsin(x)やcos(x)のような周期関数のようなイメージを持っていたとしても、あるいは指数関数のようなイメージを持っていたとしても、虚数iはどこまでもついて回ることを説明します。

 - 考え方