運命を理解する切り口07・CAEによる問題解決のプロセス(後半)

      2018/07/15

前半、中編と続いたCAEによる問題解決のプロセスとインド占星術による問題解決のプロセスの比較は、この後編の記事でいったんの区切りとしたい。

この記事に書いてあること全体に言えることして、あなたがもつ想像力(イメージ)を目いっぱいに膨らませて考えてほしい。

とても難しいことが書いてあるように見えるかもしれないが、それが表しているものはインド占星術でリーディングをする際、無意識にやっていることのはずである。

3行でまとめ

・インド占星術の技法に、使う頻度に応じた「レベル」という考え方はあるか?
・「死の予言」の技法はレベルいくつか
・CAE計算の流れとインド占星術のホロスコープリーディングの比較



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技法の使用頻度に応じたレベル分け

先輩から紹介してもらった以下の本にこのような図があった。

CAEによる解析には材料力学の知識が必要不可欠になるが、この中に含まれる式や概念を使用頻度に応じてピラミッド状に配置したものである。

(CAEの実施に当たり)理解していなければならない材料力学の基本用語があるが、これを使用頻度の高い割合からレベル1~3に区分して示すと次のようになる。

(a)レベル1の基本用語
応力、ひずみ、荷重(力)、変位(変形)、ヤング率(弾性係数)、ポアソン比、熱応力、熱膨張係数、主応力、平面応力、断面二次モーメント、断面係数、密度(密度係数)、固有振動数、固有モード、共振

(b)レベル2の基本用語
静的、動的、線形、非線形、剛体、弾性体、塑性、等方性、異方性、トルク、ミーゼス(von Mises)応力(降伏条件)、降伏点、慣性力、応力集中、減衰

(c)レベル3の基本用語
エネルギ法、仮想仕事の原理、最小ポテンシャルエネルギの原理、サン・ブナンの定理、座屈、周波数応答(調和応答)、時刻歴応答、接触、摩擦、衝撃、超弾性、粘性、クリープ、大変形

インド占星術に置き換えると・・・

インド占星術にはいろいろな技法があるが、これら技法を使う頻度に応じてこのように体系的に分けて説明したものは、自分の知る限り見たことがない。

この理由として以下の2つが思い当たる。

(1) どの技法がどのレベルに分類されるかについてコンセンサス(複数の占星術師の共通見解)がない
(2) インド占星術の技法のレベルが青天井の可能性

(1) どの技法がどのレベルなのか

上記のレベル1~3が表す考え方は、レベルが高くなるほど応用的で、難しく高度なものになっている。

つまり、レベル1の基本用語の理解が不十分なままレベル2の基本用語を学んだとしても、それらの考え方の理解はおぼつかない。

また、レベル2の基本用語の理解が十分に進んでレベル3に進んだとしても、学習する上で大きくつまづくかもしれない。

というのも、レベル3の概念の中には、計算を簡単にするため普段は省略している定数(変わらない数、0にして落としている変数も含む)を変数(変わる数)として式に組み込んでいるものが多い。

なぜなら現実の世界がそうであり、その中でのふるまいに近づけるためだ。

こうなると説明のための理屈と計算が飛躍的に難しくなる。

“重力加速度は一定 = 9.8 m/s^2 とする”

身近(?)な定数と変数の例として、

高校の物理を習った人なら、問題を解く時に「重力加速度は9.8 m/s^2とする」という決まり文句をよく見ただろう。

理系の人なら常識の範疇だが、重力加速度の大きさは一定ではない

自転して遠心力が働くため、地球上の場所(緯度)によって見かけ上の値は異なる。

(北極・南極では約9.83 m/s^2、赤道上では約9.78 m/s^2)

レベル1、2では計算しなくても良かった定数( = 9.8 m/s^2)を、レベル3では"g"という変数にして式を解かなければならない。

なぜなら現実がそうだからであり、より正確な計算結果を得るためには避けて通れないからだ。

しかし、レベルが上がっても(計算スピードを上げる等)様々な理由で"g"でなくても9.8を使った計算で結果オーライな場合もある。

レベル1、2は話や計算を簡単にするために仮で置いた数字ではあるが、一方で有効数字二桁でかなり確からしい数字でもある点に着目して欲しい。

なぜなら"9.8"は、地球上のあらゆる重力を計っても四捨五入するとその値になるからだ。

・北極・南極では約9.83 ⇒ 小数点2桁目を四捨五入すると 9.8
・赤道上では約9.78 ⇒ 小数点2桁目を四捨五入すると 9.8

どの技法がどのレベルなのか

自分が知っているインド占星術の技法が、どのレベルに分類できるのか、想像力をフル稼働して考えてみて欲しい。

例えば、レベル1には「ひずみ」という言葉がある。

この言葉は材料力学で使われる用語としての「ひずみ」だが、一方で日常生活でもたまに使われる語句でもある。

材料力学の「ひずみ」という概念は、インド占星術の技法ではなにに相当するのだろうか?

レベル1(基本)に相当する技法は何か?

レベル2(中級)に相当する技法は何か?

レベル3(応用)に相当する技法は何か?

レベル1だと思っている技法は、実はレベル2やレベル3ではないか?

重力加速度"g"を頑張って使おうとするからレベル3の技法だと思い込んでいないか?

"9.8"と有効数字を考えた定数にすることで、レベル2やレベル1の技法で説明できるのではないか?

(2) レベルいくつまであるのか

分類分けしていった場合、インド占星術の技法のレベルが青天井の可能性も否定できない。

例えば「死に関する」予言だ。

この技法はレベルいくつになるのだろうか?

おそらく大多数のインド占星術師がこの技法をかなり難しい問題として捉えているはずだ。

少なくともレベル1やレベル2には当てはまらない。

それはこの現在の世の中におけるインド占星術のポジション(立ち位置)が証明している。

当てはまっているのなら、インド占星術を頑張って勉強すれば一定の精度で人間の死期を予言できることになり、もしそんなことが可能だったら世の中は大混乱に陥る。

「あなたの残りの寿命はあと○○年です」という入力(インプット)は、達観してケロっとそれを受け入れる人もいるかもしれないが、その人のその後の行動が大きく変わる可能性をもつ程度には大きい入力だからだ。

現代では医者がそのような比較的精度の高い余命を告げる人であることが多い。

身近に余命宣告をされた人がいたら、その人がその後どうなったかは知っているはずだ。

医者は家族と相談のうえ、本人には敢えて本当の病状と余命を告げず、治る可能性が絶望的にも関わらず「治る病気」と告げて治療を続ける場合もある。

自分は医者ではないので、どのようなケースバイケースの対応を取るのかは知らない。

話を戻すと、「死に関する」予言は自分の感覚だとレベル3よりも上のレベルに分類されるのではないかと考えている。

ではレベルいくつなのだろうかと聞かれると、分からない。

レベルがいくつまであるのかも分からない。

そもそもこのようなレベル分け自体が無意味(ナンセンス)なことかもしれない。

まとまらないまとめ

以上2つより、このような議題は発散する(まとまらない)ことが予想されるし、実際今がそのような状態であると考えている。

各種技法は理路整然としているようで捉えどころがなく、占星術師の技能や考え方に大きく依存する状態といえる。

何とかできないものかと思っており、このような記事を書いて問題提起することがその取り組みの一つだ。

CAE計算の流れとインド占星術のホロスコープリーディングの比較

まずはこの図を見て欲しい。

有限要素法で計算する時の流れを簡単に図にしたものである。

話を簡単にするために、図の中の長方形は建物のビルとし、そのビルの屋上か最上階の付近に矢印のような力が加わると考えてみよう。

ビルは細かい長方形に分割されているが、これは前回はビルをこの大きさのサイコロ(要素、エレメント)に分割し、その1個1個のサイコロの中で計算するためだ。

どのようにサイコロを区切るかは、ソフトウェアに任せることもできるし、人間(計算する人)が自由に決めることが出来る。

荷重の値は、力の大きさだ。ビルがたわんでいるが、これは大きな力なのか、それとも指先でチョンと触るような力なのか。

荷重の加え方は、どの向きにどのように力を加えるかを表す。

図の向きから見れば地面と平行の向きだが、このビルを天井(上の方向)から見た場合、ビルに対して垂直な方向に力がかかっているとは限らない。

この力は一瞬だけかかるのか? 時間をかけて一定の力でじわじわ押されていくのか? これも計算する上で非常に重要な条件の1つだ。

境界条件とはビルが地面にどのような状態で建てられているのかに相当する。

建物は通常、その建物の高さ・大きさや土地の状態など、様々な条件から基礎(土台部分)が作られており、その上に建っている。

力が加わった後でも地面に近い部分はほとんど変形していないことから、この基礎はかなり頑丈かもしれない。

(基礎がしっかりしていないと建物が吹っ飛んでしまうことになる)

以上3点、

・荷重の値
・荷重の加え方
・境界条件

これらはすべて人間(計算する人)が決めなければならない。

インド占星術に置き換えると・・・

この図の中の「FEM計算」を「予言」と置き換え、さらに計算結果(荷重によってビルがたわんだ状態)を「未来の状態」としてみよう。

この図で説明されている事象をインド占星術の技法やリーディングの思考で置き換えると、何に相当するのか想像力を豊かにして考えて欲しい。

要素分割とは一体何なのか?

どのような方法で建物の状態を知るのか?

あなたはこのビルの素材や、築何年かをちゃんと把握しているか?

荷重とは一体何なのか? 屋上にビルがたわむほどの力が加わるとは、いったいどのような状況なのか?

荷重の加え方とは何なのか? 加わり方に法則はあるのか?

境界条件とは何なのか? なぜビルと地面の建物の基礎の状態を知っていなければ予言(計算)できないのか?

予言(計算)時に境界条件が適切でなければ、建物は吹き飛んでしまう(計算が成り立たない)。

この図では未来の状態(計算結果)はビルは建ったままだ。建物の基礎ごと吹き飛ばないと言い切れる説明はできるか?

なぜこのようにたわむと予言(計算)できるのか?

現実のビルではこのようにたわむ前にボキッと折れたりしてしまいそうなものだ。

しかしあなたはこの条件ではビルはたわむだけで折れないと予言(計算)した。

なぜそう予言できるのか? あなたの行った要素分割は本当に適切なのだろうか?

あなたはソフトウェア(技法)まかせで間違った要素分割をして計算していないか?

所感

有限要素法はその知識そのものは知らなくても一生を過ごせますが、これの恩恵なしでは現在の生活は成り立たないと言えるほど現代の産業で活用されている技術です。

これを使った問題解決のアプローチとインド占星術の各種技法を使った未来予測のアプローチに類似性を見出し、今回まとまった記事にしてみました。

現段階では具体性無くとりとめのない考え方ではありますが、それでも少しでも何かピンとくるものが提供できていれば幸いです。

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