イノベーター理論の占星術への応用

      2018/06/24

マーケティングで使われる「イノベーター理論」の考え方を(インド)占星術に応用できないか、という記事を書いてみた。

以下に書いてあることは個人のホロスコープリーディングの経験に基づく意見で裏付けは特にないが、洋の東西を問わず今までに多くのホロスコープを見てきた方なら何となく言わんとしたい事が分かってもらえるのではないかと期待している。

3行でまとめ

・ホロスコープリーディングの際、5つの各カテゴリの割合を「ものさし」として活用する
・イノベーター側に行くほど「高次」、ラガード側ほど「低次」のコンビネーションと考える
・占星術は「キャズム」の壁を超えるべきではない



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イノベーター理論とは

新しい技術、製品、サービス、ライフスタイル等が世の中に浸透する過程を5つのグループに分類した、マーケティングの有名な理論。別名は「普及学」。

1962年、エベレット・ロジャーズ教授が『イノベーション普及学』という著書の中で提唱した(下記参考図書参照)。

「新製品」や「新サービス」がどんな価値観を持った人に受け入れられていくのかを、採用の早い順で表す。(wikipediaより画像引用)

名称 英語 日本語訳 割合(%) 身近な製品での例
イノベーター Innovators 革新者 2.5 日本でiPhone 3Gを真っ先に購入した人
アーリーアダプター Early Adopters 初期採用者 13.5 ガラケーからiPhone 4iPhone 4sかandroid 2.x のスマートフォンに機種変更した人
アーリーマジョリティ Early Majority 前期追随者 34 ガラケーからその時点での最新のiPhone(iPhone 5以降~)かスマートフォンに機種変更した人
レイトマジョリティ Late Majority 後期追随者 34 2015年以降、新しくiPhone、スマートフォンを買った人
ラガード Laggards 遅滞者 16 2018年時点でまだスマートフォンを持っていない人

参考図書

日本語 英語

ホロスコープリーディングへの応用

(1) ある分野での特別な存在は、それを示すコンビネーションがホロスコープに現れる

(例:プロ野球選手、有名シンガー、大物政治家、大実業家、聖者、ミッションを持って生まれてきた人、等)

→ 全体の2.5%(イノベーター)もしくはそれ以下しかそのようなホロスコープの持ち主はいない
→ 全体の13.5%(アーリーアダプター)は、ダシャーと運と努力次第でそのような存在になれるかもしれない

キャズムの壁>

→ 全体の84%はそもそもそのような素質はない(特別な存在にはなり得ない)

(2) ある技法を編み出し、その技法のホロスコープへの適用可否の「ものさし」として、イノベーター理論の割合を使う

→ 全体の2.5%(イノベーター)は、その技法が顕著に当てはまる(90%以上)
→ 全体の13.5%(アーリーアダプター)は、その技法がかなり当てはまる(70~80%)
→ 全体の34%(アーリーマジョリティ)は、その技法がだいたい当てはまる(60~70%)

<実際のホロスコープリーディングで使用できる壁>
(全体の半分、5割のホロスコープに60%以上の割合で当てはまる技法なら合格点、研究を続ける価値あり)

→ 全体の34%(レイトマジョリティ)は、あまり当てはまらない、うまく説明できない(30~60%代)
→ 全体の16%(ラガード)は、ほとんど当てはまらない(30%以下)

(3) イノベーター理論の割合から逆算して、社会の潮流(マンデーン)を占星術的な観点からリーディングする

ある一定の世代(木星の公転周期・約12年もしくは土星の周期・約30年のスパン)でホロスコープを群で切り出す

→ 全体の2.5%(イノベーター)が持っている共通のコンビネーションは何か?
→ 全体の13.5%(アーリーアダプター)が持っている共通のコンビネーションは何か?

<キャズムの壁(コンビネーションの強弱を判定、強いほど革新的な変化を予期)>

→ 全体の34%(アーリーマジョリティの割合)が持っている共通のコンビネーションは何か?

<過半数の壁(その変革が時代の流れとして世の中に受け入れられる)>

高い次元と低い次元

(4) ある時代の時点での革新的なアイデア、大多数の人(84%、アーリー&レイトマジョリティ・ラガード)から見て突拍子もない考え方の出現は、高次(ハイオクターブ)の惑星に着目する

西洋占星術:トランスサタニアン

天王星 → 水星のハイオクターブ
海王星 → 金星のハイオクターブ
冥王星 → 火星のハイオクターブ

インド占星術:ノード軸(ラーフ、ケートゥ)と各惑星のコンビネーション

(5) 時代が進むにつれて、その考えの普及・一般化が進み、次元が下がる(象意の棚卸し)

七曜(太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星)でリーディングできるようになる

空想を用いた例え話

ライト兄弟が1903年に世界初の有人動力飛行に成功したのは有名な話。

あなたがもしその時代にタイムトラベルして、以下のようなことを言っても、多分誰も信じないだろう。

「今から数十年後に音よりも速く動ける乗り物が誕生し、その乗り物を使って国同士が争うようになります」
「音に近い速さで空を飛ぶ乗り物が生まれ、たくさんの人々が世界中を自由に行き来できるようになります」

長距離の移動は船や馬車が一般的、ようやく空を飛べるようになった20世紀初頭の人々にとって、超音速・亜音速で動く乗り物はその時点では「想像上・机上の存在」に過ぎなかった。

もしこの時点でこのような言説を唱える技術者がいた場合は、ハイオクターブの惑星、ノード軸のコンビネーションに着目する。

時代が進み、20世紀後半は超音速で飛行可能な戦闘機同士のドッグファイトや、亜音速で飛行するジェット機での旅行は誰もが知る常識になった。

こうなればハイオクターブの惑星やノード軸のコンビネーションではなく、七曜の各惑星の象意に落とし込んでリーディングできるようになる、という考え方。

占星術と「キャズム」の壁

インド占星術に限らず、占術の学習にアクセスする人はイノベーターの割合(全体の2.5%)でも多いくらいだと感じている(日本の人口1.27億人の2.5%は約320万人)。

自分は学習を続け、精度の粗密はあれ「インド占星術で未来は予知できる」と確信するに至ったが、それを興味のない人に理解してもらうのは難しいし、キャズム(16%)の壁を越えて理解されたらされたで良い未来を全く想像できない。

個人的な考えだが、「占いで未来が予知できる」と「霊が見える」は同じレベルの事象と感じている。

自分は霊は見えないが、世の中には「霊が見える」と主張する人が一定の割合で存在する。その人達が共通して言うことを信じる限り、「霊が見える」人が増加することに肯定的な人は多分いないと思われる。

見たくないものが見えてしまう程、辛いことはない。これはインド占星術でも同様で、避けられない将来のプララブダ・カルマ(Prarabdha Karma、宿命)を予知できたとして、それを全員がすんなりと受け止められるとはとても思えないから。

終わりに

占星術とマーケティングで使われる理論を結びつけた言説は自分の知る限り見たことがないので、ぼんやりではありますがこの記事で新しい切り口を提供できているのではと感じています。

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